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倉庫の熱中症対策|物流倉庫・大規模倉庫で有効な設備改善と運用ルール

倉庫の熱中症対策|物流倉庫・大規模倉庫で有効な設備改善と運用ルール

目次

物流倉庫や大規模倉庫の管理において、夏場の熱中症リスク低減は重要な課題です。空間が広く空調が効きにくい現場では、設備と運用の両面から対策を講じる必要があります。この記事では、倉庫内に熱がこもる原因と、実務で有効な暑さ対策をハードとソフトの2軸で解説します。

この記事でわかること
  • 倉庫内に熱気がこもりやすくなる構造的な原因

  • 空調や遮熱など、倉庫の環境を根本から改善する設備対策の選択肢

  • WBGTの活用や作業員の健康管理など、すぐに始められる運用ルール

なぜ倉庫は熱中症リスクが高いのか?熱がこもる原因

倉庫内は建物の構造上、外部からの熱を受けやすく空調が効きにくいという特徴があります。効果的な対策を打つためには、まず熱がこもる原因を把握することが重要になります。

金属製の屋根を採用している倉庫では、直射日光の影響を受けやすく、室内の暑熱環境が厳しくなる場合があります。加えて、倉庫は広い空間と高い天井を持つため、空調の冷気が全体に行き渡りにくいこともあります。さらに、暖かい空気は上部に滞留しやすいため、夏場の高温多湿な環境下では、こうした複数の要因が重なることで熱中症リスクが高まります。[1][2][3] 

倉庫の熱中症対策【設備改善(ハード面)】

設備対策の目的は、作業空間の温度上昇を根本から抑え、働く環境を快適にすることです。各設備の特徴を理解し、現場の状況に最適な方法を選ぶことが重要です。

以下は、主な設備対策の特徴と向いている状況をまとめた比較表になります。

対策の種類特徴向いている状況
全体空調空間全体の温度を下げる密閉性が高く、全体を一定温度に保つ必要がある倉庫
スポットクーラー局所的に冷風を送る作業エリアが固定されている、または全体空調が困難な現場
大型ファン気流を作り体感温度を下げる大空間で換気や空気の循環を促したい場合
遮熱対策日射・輻射熱の影響を抑える屋根からの日射の影響が大きく、空調負荷の低減を図りたい建物

空調・送風・換気設備の導入

空調や送風設備は、倉庫の規模や作業形態に応じて選定します。密閉性の高い倉庫では全体空調が有効ですが、搬出入口の開閉が多い現場では、スポットクーラーや大型ファンを併用し、換気設備でこもった熱気を排出することが重要です。

見落としがちな屋根・壁の遮熱対策

空調設備の効率を高めるには、外部からの熱侵入を抑える遮熱対策が欠かせません。屋根や壁に遮熱対策を施すことで、日射の影響を抑え、室内への熱の伝わり方を軽減できる場合があります。空調負荷の低減も期待できますが、効果は屋根材、断熱仕様、開口部、換気条件、空調方式、施工範囲などによって異なるため、事前確認が重要です。[1]

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お問い合わせ・お見積もり 052-220-5518

倉庫の熱中症対策【運用ルール(ソフト面)】

設備面だけでなく、現場の管理体制を整えることが熱中症予防の両輪になります。日常的な運用ルールを徹底し、作業員の安全を確保しましょう。

暑さ指数(WBGT)の把握と環境管理

熱中症リスクの把握には、温度だけでなく湿度や輻射熱も反映する暑さ指数(WBGT)の活用が重要です。倉庫内は多湿になりやすいため、温度計だけでなくWBGT測定器を作業場所に設置し、客観的な数値を基準に管理します。[2]

厚生労働省のガイドラインでは、WBGT値を作業強度、暑熱順化、着衣補正とあわせて評価する基準が示されています。基準値を超える、または超えるおそれがある場合は、作業時間の短縮、休憩時間の確保、作業内容の見直しなどを行うルールを定めておくことが重要です。[3]

作業員の健康管理と休憩・水分補給の徹底

熱中症の重症化を防ぐには、作業員の体調変化を早期に把握し、水分・塩分補給と休憩を徹底することが重要です。

労働安全衛生規則では、著しく暑熱または多湿の作業場での休憩設備の設置や、多量の発汗を伴う作業場での塩および飲料水の備え付けが求められています。[4]

さらに、WBGT28度以上または気温31度以上の場所で、継続して1時間以上または1日4時間を超える作業が見込まれる場合は、熱中症の報告体制の整備と対応手順の作成・周知が必要です。[5]

あわせて、「喉が渇く前の水分補給」のルール化や、冷房の効いた休憩所の確保も重要です。[3][4]

まとめ:倉庫の熱中症対策は設備改善と運用ルールを組み合わせて進める

倉庫の熱中症対策は、ハード面の設備改善とソフト面の運用ルールを組み合わせて進めることが、熱中症リスクの低減に有効です。まずはWBGTによる環境把握や休憩の徹底など、すぐに着手できる運用ルールから始め、並行して自社の現場に合った設備投資を検討してください。[3] 

特に、直射日光の影響を受けやすい大規模倉庫では、屋根の遮熱対策によって空調負荷の低減が期待できる場合があります。ただし、改善幅は建物条件や設備条件によって大きく異なります。[1]

現場の状況を正確に把握し、最適な対策を選んで安全な作業環境を構築しましょう。

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(参考資料・出典)
[1] 省エネ住宅|資源エネルギー庁
[2] 暑さ指数(WBGT)について|環境省熱中症予防情報サイト
[3] 職場における熱中症防止のためのガイドライン|厚生労働省
[4] 労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行等について|厚生労働省
[5] パンフレット「職場における熱中症対策の強化について」|厚生労働省
※参照日:2026年9月18日
※各種制度等は法改正によって変更される場合があります。最新の情報は各省庁の公式サイトや専門機関にご確認ください。
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